

夏越の大祓(なごしのおおはらえ)
夏越の大祓(なごしのおおはらえ)は、6月の晦日(月の末の日)に行われる古来より伝わる神事です。
日々の生活で知らず知らずに身についた罪や穢れを祓い、心身を清めて無病息災を願います。厄を払うことで、今年後半を健やかに迎える準備が整います。
自然と調和し、静けさに包まれる神社の空気の中で、自分自身を見つめ直す特別な時間をお過ごしください。
令和7年6月29日(日)10:00~ 9:30から受付を始めます。
先着 15名
初穂料 2000円をお納めください。
●神社にお越しになられたら、受付をしてください。
受付で人型(ひとがた)と大祓の祝詞をお渡しいたします。人型は、半年分の罪や穢れを祓い清めるための身代わりです。白い紙を人の形に切ったもので、そこに名前と年齢を書き、体をなでたり息を吹きかけたりして、罪穢れを人型に託します。
●時間になりましたら、拝殿にお入りいただきます。
●拝殿の中で神主が大祓の祝詞(おおはらえののりと)を奏上いたします。祝詞の文面を皆さまにもお渡しいたしますので、ご一緒にご奏上いただいても結構です。
大祓詞(おおはらえのことば)Q&A
Q 大祓詞とは何ですか?
A 大祓詞(おおはらえのことば)は、日本の神道で古くから伝わる祝詞(のりと)で、人の心や体にたまった「罪(つみ)」「穢(けがれ)」を清めるために唱えられます。
歴史はとても古く、奈良時代にはすでに宮中で使われていました。大祓詞には、私達が日々知らず知らずのうちに受ける罪や穢れを、神の力で祓い清めていただく願いが込められています。
Q 大祓詞はなぜ長いのですか?
A 大祓詞は、神話の時代から続く「祓えの力」の物語を語りながら、心の奥にある穢まで丁寧に清めようとする言葉です。そのために長くなっています。一つひとつの言葉に意味があり、心を込めて奏上(読み上げ)することで、大きな清めの力が生まれます。
Q 罪・穢とは何ですか?
A 神道において「罪」や「穢」とは、けっして罰せられるような悪意のある行いだけをさすわけではありません。むしろ、日常の中で知らないうちに積もってしまう、心や身体のくもりのようなものを指します。
たとえば、ふとした言葉で誰かを傷つけてしまったこと、他人の不幸をねたましく思ったこと、心や体が疲れてイライラしたこと…そうした「自分でも気づかないような小さな心の曇り」も、神道では罪や穢れとして受け止めます。
「穢」という言葉の語源は「気が枯れる」と書きます。つまり、人が本来持っているいのちの力(気)が弱まっている状態を表しているのです。
大祓は、そうした穢れを祓い、ふたたび気(元気)を満たして、私たちが本来の自分として生きられるようにする、心といのちの浄化の儀式です。
Q なぜ6月末と12月末に大祓の儀式をするのですか?
A 6月と12月の末日は、一年を半分に分ける節目です。6月の「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」では上半期の穢れを、12月の「年越の大祓(としこしのおおはらえ)」では一年間の穢れを清め、新たな気持ちで次の月日を迎える準備をします。
Q 大祓の祝詞は、神主だけでなく、一般の人も読み上げてよいのですか?
A はい、どなたでも大祓詞を読み上げることができます。
祝詞(のりと)を読み上げることを、神道では「奏上(そうじょう)」といいます。大祓詞は、家庭でも静かに心を整えて読み上げることで、自らを清めることができます。
言葉には「言霊(ことだま)」の力が宿ります。大祓詞を声に出して唱えるとき、その清らかな響きが、自分の内にも外にも広がってゆきます。
ご神前でなくとも、心を込めて読み上げることは、神様への祈りであり、自分の心を浄める行いです。
どうぞ気軽に、そして大切に、大祓詞と向き合ってみてください。